日本の大学全部行った男、山内太地です。こんにちは。
「早稲田大学人間科学部はなんの勉強をするのか」という話です。
早稲田大学に人間科学部ってあるんですけど、3つ学科があって、どんな学問なのか、ちょっと高校生の方にはイメージが湧きづらい面もあるので、僕なりに解説したいと思います。
まず人間環境科学科。
これ環境という言葉は一旦忘れてください。
環境問題をじっくりやるわけではないんです。
ここは、人間環境科学科というのは、基本は心理学や社会学をやっているんですね。
高校生の方に一番わかりやすく言えば、基本は心理学です。
心理学とあとは人間の行動ってどうしているんだろう、あとは歴史や文化。
なんとこれある意味で文学部なんですよ。
文学、歴史、考古学、言語学、そこに社会学。例えば、町おこしとか地域のコミュニティということが入ってくるので、ここは、文学部や社会学部なんです。
それが人間環境科学科って名乗っているんですけど、
これは早稲田だと実は文学部とか文化構想学部とか社会科学部に近い。あるいは教育学部とかちょっとかぶっていますね。
そこに、生物、地球化学、環境問題の理系の先生がちょっといるので人間環境科学科と名乗っている。
でも、大きくは文系です。
同じ学問は、実はそのまま早稲田大学の本部キャンパスでもできます。
所沢なんで正直遠いんですよね。
遠いからダメということじゃないんですけど、正直そうやっていってみんな本部キャンパス行っちゃうから、あえて狙うっていう手もあるんですけどね。
何を勉強したいかという時に文学とか歴史とか文化に、その人間の心理や行動や社会、環境問題をやりたいという、このマニアックなところでピンときた人が行くっていうですね。
でもピンと来た人は行ってください。
健康福祉科学科。
ここは社会福祉士の資格が取れるので、一般的には福祉の学科と考えてください。
他の大学にもありますね。
上智にもあるし立教や法政にもありますね、社会福祉学科。
基本は社会福祉です。
ただし、社会福祉士になって現場で介護の仕事をする人ばかりではなくて、福祉を学問的にやる。
これって東大ではできないんですよ。ないんですよ。福祉と名乗る学科が。
学問として研究するために福祉の学科であるにも関らず、学問分野として医工学が入ってくるんですね。医療用ロボットみたいな。
あるいは、臨床心理学ががっつり入ってきます。
臨床心理学。
さっきの心理学と何が違うのと。
これだいぶ違うので、臨床心理学をしっかりやりたいか心理学をやりたいかで、もう入る学科が違います。
これは私が説明するよりはよく調べてください。
健康福祉科学科は、基本は、福祉。そこに臨床心理学が入ってくる。あと保健ですね。
またさっきの人間環境科学科のほうがその環境問題とか生物が入ってくるように、健康福祉学科では、健康とか生命といったバイオ系。このバイオ、どっちかというと人間の体のバイオ系ですね。
「自然がきれいね」とかそういうことをやらない。
人間の体の健康。
だって福祉ですから。
実はここは早稲田大学で、もっとも医学部に近いです。
医者になるわけじゃないんですけどね。
あとは完全な理工系の学部とも違うんですが、医学に近い分野なんですね.
もともと早稲田の人間科学部は、医学部を作りたかったんじゃないかなというふうに噂されたこともあるくらい医学寄りでした。
その一番医学に近い分野。だから実は面白いんですよ。
文系なんだけど一番医学に近い分野が勉強できる。
大変興味深いです。
最後の人間情報科学科。
ここは面白いです。
早稲田大学のオープンキャンパスに行ったときに、ここの先生と話をして、本部で出会ったんですけど、なんて面白い学科なんだ。今まで知らなかった。
ここは人間情報科学科って言っていますが、いったん人間は置いといて、ここは がっつりコンピューターです。コンピューターサイエンスです。
特に、コミュニケーションとか認知科学、人間工学、教育工学と言って、実はこれは他の大学だとがっつり理工系でやっていること。
工学部とか情報学部でやっているような、情報って言うと皆さんコンピューターって考えがちなんですけど、本当にすごいコンピューターって人間の脳ミソなんですよ。
人間とコンピューターの関係を考える。
そういう勉強分野なんですね。
特に、教育工学と言って、例えばどんな教育の教材、今だったらもう教科書とかじゃなくて動画とかもありですよね。
どういう教育法やったら子どもたちが高い教育効果が出るのかなんていう勉強をやりたい人、ここです。
今、自分たちが受けている教育ってこれでいいのかな。
「今どき、他の国、電子黒板なのに」とかですね。
あるいは「つまんない先生の授業を黙って聞いているのは無駄じゃない」なんていうふうに
今の教育のあり方にちょっと疑問持った人、絶対ここ行ってください。
ある意味で早稲田の教育学部より面白いです。
なぜならば、教育学部に行って先生になるというのは、今まで通りの先生を作っているからです。
「これからの教育って違うことをやった方が面白くない」
「もっともっといろんなことをやりたい」
という人は、実はこっちいくべきで、はっきり言って、今、僕、受験生だったら真剣にここ入りたい。
人間情報科学科で教育の未来の姿を作りたいっていう人、ここ行ってください。
所沢ですけどね。
このように、早稲田の人間科学部って遠いところにあって、なんかマイナーなイメージなんですけど、実は、この3つの学科、特に、個人的に健康福祉と人間情報は学問分野としてはめちゃくちゃ面白い。
最先端のことをやっています。
これは今までの文学部とか経済学部っていうくくりと全然違うんですね。
いわゆる経済、経営、法律、商学という分野とはだいぶ遠いです。
なぜかやたらと医学部に近い。
医学、コンピューター、理工、生命そういうものと文学部とか教育学部がくっついているんですよ。
めちゃくちゃ面白いんですよ。
ピンと来た人は行ってください。
ただし小手指の駅から出るバスがめちゃくちゃ混みますので、学園祭とオープンキャンパスは親に頼み込んでタクシー代をもらってください。
バスすごい長蛇の列で、歩くとめちゃくちゃ遠いです。
でも、学問分野としては大変面白いですが、サークルが少ないんですね、ここ。
部活があんまり面白くないんですよ。
スポーツ系は死ぬほど充実していますけどね。
スポーツ科学部があるから。
大学の勉強自体は面白いんですが、ちょっと、ここ寂しい郊外のキャンパスでという人は
早稲田大学の本部のサークルに入って他の学生たちと交流すると楽しいです。
ということで人間科学部の3つの学科を解説しました。
ありがとうございました。
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