日本の大学全部行った男、山内太地です。
「弘前大学対岩手大学対秋田大学」
という話をしたいと思います。
これ、北東北三大学と言っていまして、
東北の上の方のですね、岩手県と青森県と秋田県、この3つの大学というのは、ちょっとしたライバル関係なんですね。
みんなが東北大の次みたいな。
どこがいいのかという時に、その県に住んでいる人は、自分のところの大学が一番いいと思うでしょうが、
それぞれのですね、3つの大学のやっぱり強いところ弱いところが正直ありまして、そこを分析したいと思います。
まず文系。
秋田大一人負け。
秋田大学には文系がありません。終了。
本当なんですよ。
いわゆる文学、経済、法律みたいなものが一切なくて、
秋田大学は理工、国際資源、医学、教育文化でしょ。
教育文化って、要は教育学部じゃないですか。
先生作っているんであって、文系ではないのです。
教育文化の中に一部ちょっと文系はあるんですけど、
ちゃんと文学とか経済とか政治とか法律とかやりたければ、秋田大はない。
では、弘前大と岩手大がどちらいいかというと、それぞれの良さもあるんですが、
どっちかというと弘前大学ですね。
弘前大学は戦前の旧制高校から始まっているので、
文学の歴史が長いんですね。
ですから、いわゆる文学、経済、法律系が正直しっかりしているのです。
これ岩手大学にも人文社会科学がありますけど、あそこは旧制高校からなったんじゃなく
て、
戦後のいわゆる般教。一般教養。
教養部が昭和52年からなったものなので、
実はそういう文系の学問としては弘前大学より歴史が浅い。
だからダメということはないんですが、一般的には歴史が長いところのほうが文系の学問を学ぶ上での深みがあるとされているので、
岩手に生まれて岩手大入りたいなら止めませんが、どっちかを天秤にかけるんだったら
個人的には弘前大をおすすめします。
岩手大は決して悪いわけじゃありません。
次に、
医学部はどこがいいのだと。
びっくり、今度は岩手大一人負けです。
なぜか。
医学部がない。これは残念なんですね。
岩手県は私立の岩手医科大学しか医学部がないんですよ。
国立の医学部ってなってしまうと後は秋田か弘前。
これも弘前圧勝です。
秋田大が悪いわけじゃないんですよ。
でも弘前大学の医学部の方が古いんですね。
そうすると、
序列がついちゃうんです。
秋田大が悪いわけじゃないですよ。
どちらかという時に弘前大学の医学部の方が、伝統があるとされています。
岩手大は一人負けしているんだよ。
次に農学部。
これは、なかなかのもんですね。
秋田大一人負け。
秋田大学に農学部がないんですよ。だから秋田県立大学にあるんですよ。
農学部に関していえば、弘前大学と岩手大学がはっきりいって互角の戦いをしています。
弘前大学の農学部、農学生命科学部ですけど、なんといっても青森県。
りんごをつくっていますからね。
農業に関しては本当に素晴らしくて、弘前大はすばらしいです。
しかし、岩手大の農学も強いですよ。
卒業生、宮沢賢治ですからね。
戦前の古い農林学校からの歴史があるので、とても名門なんです。
さらに魚までやっているという。
ということで農学に関しては秋田一人負け。
弘前と岩手、互角です。
微妙に岩手かなというぐらい。
どっちもいいです。
工学部。
これが面白いんですよ。
全部、3つとも工学部も持っているんですけど、弘前の理工、岩手の工、理工、それから秋田も持っているのですが、これは僕の意見では今度は秋田一人勝ち。
ようやく秋田が勝ったというですね。
秋田は元々鉱山学部といっていたら工学資源学部が国際資源学部と理工学部に分かれていまして、この国際資源学部、石油とか石炭とかの勉強できるので、
ここが最強に研究水準高いと。
工学なら秋田です。
個人的には比較的強かった弘前がここでは正直一番劣ります。
なぜかと言うと今度は旧制高校の伝統校であったということが足を引っ張るんですね。
旧制高校というのは工業専門学校と違って、いわゆる文理学部から発祥の理学よりの理工学部なので、
いわゆる機械、電気、建築、土木、情報、応用化学みたいなガチの工業系という学問ではなくて、理学から発展してきた理工学部なんですね、弘前大学。
そうなると、どうしてももともと工業の学校としての伝統がある秋田大学とかもともと工学部だった岩手大学に比べると、
ちょっと弘前大元気がないかな。
ダメなわけじゃないんですよ。
ただこのようにちょっとずつ強弱があるんですね。
それぞれの大学も得意分野とか強みがあるので、
「どこでもいいや」「同じじゃん」
ではなくて、それぞれの大学にはそれぞれの良さがある。
それをよく知った上で、じゃあこの東北の3つの大学で、自分はどこへ行こうかなと考え
てください。
頑張ってください。
ありがとうございました。
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