皆さん、こんにちは。
日本の大学全部入った男、山内太地です。
今日は、大阪大学の中村征樹先生に、お話をお伺いします。
中村先生、本日はよろしくお願いします。
大学って、文学部、経済学部、医学部とか、
いろんな学問があるんですが、
中村先生がお考えになる、文学部の魅力って、
どんなところでしょうか。
そうですね、文学部の魅力っていうのは、
社会とね、その関わっていくとか、重要ですけれども、
もう一方で、直接それがすぐに役に立つか、立たないかとか、
っていうことですね、関係ないところ、
そこからちょっと距離を置いたところから、
物事を色々その深く探求していく。
知識を追求していくっていういうところがですね、
一番重要なところで、面白いところなんじゃないかなというふうに思っています。
この文系の高校生が、学部選びするときに、
経済・経営・法学部とかって、
割と出口のことを考えていると思うんですよね。
銀行とか、大企業とか、公務員みたいな。
文学部を出ると、就職、なにになれるって考えたらいいでしょう。
そうですね、就職もかなり多様で、
まぁ学校の先生になる人もいるし、
まあまず学校の先生がありますね。
はい。あと最近だと、企業いろんなところに行っているのと、
あとSEになったりとか、そういうパターンもいますし、
教え子で、自衛官になったりとか、あとは公務員だったりとか。
いろいろなかたちで、社会を支えていくような人たちが多いのかなと思います。
あとやっぱり公的な組織、さっき言ったような、
学校の先生もそうですし、公務員もそうですしっていうのが、
いまのところは多いのかなっていうふうに思ってます。
一般的に、私立大学の文学部って、
英米文学科とか、歴史学科みたいに、
たくさんの学科に分かれてるんですが、
大阪大学って、1学科なんですけど、
これはどういう意図なんでしょう。
人文学科だけですよね。
だけですね。これは、どうなんでしょうね。
大学入った時は、もうみんな人文学科で、と
大学入って、1年間の間にどこに行きたいかなっていうのを、
授業を取りながら考える。
っていうようなところが、ひとつ大きいのかなと思います。
ドーンとまとめて入っておいて、
1年生の時は、じゃあまだ歴史とか、哲学とか、
決めないわけですね。
そうですね。で、二年生になるときかな、
初めて分かれていくっていうような形。
あと、2年生以降もですね、
哲学に来たけれども、美学のほうがいいなとか
他の専修に移るという学生も、その多くはないですけれども、
ちらほらと見受けられます。
やりたいことって大学に入ってから、
結構コロコロ変わったりするものなんですかね。
そうですね。やっぱり大学入る前って、
文学部の、学問のイメージって、あんまりないじゃないですか。
高校の時までに、ほとんど触れたことがないようなその分野に、
専門分野というのは、かなり多いので、
大学に入って、初めてこれってこういう分野なんだなということを知って、
そこで選べるって言うような形になってます。
なので、結構まともに、哲学とかだと、
高校生の時って、哲学って、なんとなく他の分野よりも馴染みがあるので、
大学入った時に、哲学に行きたいなというふうに思って、
実際入ったら、ちょっと思ってたの違うなというので、
他の専修を選んだりとか、やっぱり他の分野で、
高校までで、知らなかったけれども、
こんな面白い分野あるんだと。
いうのでちょっとそういう専修に行ったりとか、
というような学生も非常に多いので、
やっぱり高校までで触れられるものって、
本当に数少ないので、そこを選べるって言うのは、
非常に大きい所ところかなと思います。
あの私大阪大学の文学部って、音楽と演劇があるのが、
めちゃくちゃすごいと思うんですけど、
これは、その美学美術史とか、文学や哲学なんですか。
音楽・演劇っていうのは。
いや、音楽演劇は、また別の人文学科の中の、
別のコースではあるんですけれども、
授業としては、自分の関心に合った形で、
例えば、演劇学やりながら、それについての歴史を知りたい。
もうちょっと歴史について調べたいということであったら、
歴史系のコースの授業も、もちろん自由にとることができますし、
あるいは、倫理的なことを考えたりとかっていうようなことであれば、
倫理のコースをとったりとかですね、
かなりいろいろその専門分野と、他の文学部内の、
アプローチというのを組み合わせてやっていく、
ということが可能だっていうところが、
凄く大きいのかなと思います。
なるほど。他のいわゆる旧帝大の文学部だと、
心理学とか、社会学とかまで包括してるんですが、
大阪大学って、心理、社会、教育系が、
人間科学部で、吹田にいっちゃってるんですよ。
割とそっち方面に興味が湧いちゃった学生さんって、
絶対いると思うんですけど、
この心理とか社会学まで、絡めてやりたいんだけど、
あれは吹田にいっちゃってるっていうのは、
実際大阪大学の文学部で勉強しづらいってことはないんですか。
そうですね。いや僕自身もちょっとそれは思ってまして、
もうちょっとやっぱりそちらの授業が、もっと自由に取れるようになったら、
非常に活性化するのかなとは思ってます。
ただ今大阪大学、文学部と、人間科学部で、
キャンパスは分かれてるんですけれども、
キャンパス間移動パスというのが、かなりの本数、
多い時間だと、一時間に3本くらい走っていまして、
タダで乗ってで10分、15分ぐらいで、
別なキャンパスの授業を受けることができる。
と言うようなこともありますので、他の学部であっても、
自分でとりたいな、というふうに思ったらですね、
取ることは簡単にできるし、
最近コロナ禍でですね、対面授業もやるけれども、
同時にオンラインでも、受けられるような授業も増えてきていますので、
そういう、他のキャンパスの授業も気軽に受けられるようになってる、
というようなことは、大きいかなと思っています。
箕面キャンパスの外国語学部もバス走ってます?
走ってます。
なんか気のせいか噂によると、単位を落とした人が乗るバスって言われてると。
そうですね。再履バスってやつ。
再履修のために使われるバス。
まぁ一応ですね、無料バスに乗って、
他の学部の授業も聞きに行けるっていうのは、
大阪大学の大きい魅力であると言う。
あと私、あの図書館がものすごく立派で、感動したんですけど、
大阪大学のですね。
文学部とか、哲学とかの専攻ごとの図書室みたいなのもあるんですか。
一番アクセスしやすいし、一番蔵書は多いかなと。
外国語学部とか、そのキャンパスごと、
学部ごとって程はないんですけど
理学部・工学部があるような、その吹田キャンパス理工学部の図書館もあり、
生命科学系の図書館もありっていう形で、
それぞれの分野に即したその図書館があるので、
ちょっとこういう本も読みたいなという時には、
そこに行けばですね、かなりその多様な本にアクセスできる。
あと学内で、ネットで取り寄せることもできる。
そういう意味での、図書館。
豊中キャンパスにあるものだけではなく、
他も自由に使うことができるっていうのは、
すごく充実しているところかなと思います。
高校生の皆さんごらんの通りですね、
大学の先生は個人で、中村先生の背後の本棚のようなですね、
膨大な蔵書をお持ちなんで、これはすごい世界なんですよ。
ぜひオープンキャンパスとかなどで、
大学の図書館を見学してほしいんですね。
大学の図書館の大きさは、高校の図書館と全然違います。
大阪市とか、京都市の図書館ぐらいでかいです。
なのでもっともっと大学で、勉強したい本読みたいっていう人は、
必ず期待に応えてもらえるんじゃないかなというふうに思いますね。
そうですね。あと図書館に行くと、
その開架の本以外に、書庫っていう、もう本が多いので、
全部、いわゆる市の図書館とかに行った時に、
並んでいるような形では、置かれていなくて、
かなりの本が、バックヤードにあって、
そういうところも入って見てみると結構面白かったりする。
それは大学に入ってからになるかもしれないですけれども、
そんなものを堪能してもらえるといいのかなと思います。
大阪大学のその中央図書館というか、総合図書館というか、 一番大きいメインの図書館って、開架率が高いんですよ。
そうかもしれないですね。
例えば、東大の図書館て、閉架書庫が多いとおもうんですよね。
なので、本棚の中を我々が自分たちで入って手に取れる状況って、
私、大阪大学の図書館、日本一素晴らしいとおもっておりまして、
是非これは受験生の皆さんに、見てほしいなと。
大学に入ったら、ぜひぜひ先生の研究室とかも訪れてもらえると、
本当に研究者によってだいぶ本の種類とかね、
バラエティーとか違うので、面白いのかなと思いますよ。
これはあの高校の職員室と全然違う世界ですからね。
違いますね。
大学の先生、なんていうか一人一人自分の図書館持ってる感じなんですよ。
本当に。
しかしあのちょっと地震が起きたら心配ですけどね。
そうですね。
東北の方とか自身があったときに、
twitter であの私の研究室が!みたいなっちゃってる写真とかが、
ありますね。
あと特にやっぱり文学部の教員とか、文系の教員の方が、
こういう本持っているっていうのがすごく多いのかなって気がしますね。
先生、これ全部読んだんですか。
いや、全部読んでるわけじゃない。
つい買ってしまったみたいな?
まあ買ったり、後で必要ななった時に、
これはあとで使うかもなっていうような本とか。
ある意味これ読むためっていうか、
まあ読むためではあるんですけれども、
使い方として全部端から端まで読むっていうようなことではなくて、
ちょっと必要な時に、ちょっとこれが使えるかなと、
あるいは、こんなのもあったなっていうようなことのために、
買っているところもあったりするので。
ある意味辞書みたいな使い方
辞書みたいな、そうですね。
先生、ご自宅も本棚で床が抜けそうなんですか。
床が抜けるほどではないですけど、
一般よりは多分だいぶ多いのかなと思いますけどね。
結構どんどん本増えちゃって大変じゃないですか。
増えてますね。
どうされてるんですか。
そんなにも使わないものは、処分したりとか。
結構多いのは、まあいわゆる自炊っていうやつですか。
スキャンして取り込んで、っていうような形をしてる人たちが、
結構多いかなと思いますね。
わかりました。というわけであのなんとなく文学部志望っていう皆さん、
文学部に入ったら期待以上のあなたの期待を超えるですね、
すごい学問の、めくるめく世界が待ってます。
ので、ぜひとも文学部入ってください。
中村先生本日はどうもありがとうございました。
ありがとうございました。
いかがでしたでしょうか。多くの受験生が、大学受験をする際に様々なことで悩みを抱えています。
メガスタ高校生では、受験生の悩みをLINE、電話でもご相談いただけます。
一人で悩まずに、大学受験のプロにお気軽にご相談ください。