日本の大学全部行った男、山内です。
「慶應義塾大学SFCの環境情報学部はどんな勉強をしているのか」という話をしたいと思います。
SFC志望の高校生の方多いんですけど、なんでもいいからSFCに入りたいという人多いんですよね。
気持ちはわかります。
でもたぶんそれだと難しい。
それは実際のSFCではどんな学問が学べるのかということが、ちゃんと腑に落ちていなければ、やはり、面接でPRもできないし、一般入試で目指すにしても動機付けが難しいですよね。
今日は、環境情報学部は、いったいどんな学問をやっているのかという話をしたいと思います。
もちろんSFCは、実際に入れば総合政策学部と環境情報学部でどっちの科目も自由にとれますけども、大きくは環境情報学部というのは、くれぐれも環境問題と情報だからコンピューターだけやっているという学校ではありません。
大事なことは環境情報という言葉に引っ張られないこと。 その中身をよく読み解ことです。
慶應義塾大学のパンフレットの66、67ページがとても重要になってきます。
この中で環境情報学部の実際の学問が紹介されているんですね。
これをしっかり読んでください。
大きくは5分野に分かれていますが、これは他の大学で言うところの学部学科に相当すると考えてください。
大きな5つの学問分野がある。
ただし、一般的な大学ですと他の学部学科の授業というのはたくさん取りづらいんですが、SFCの良いところは、いろんな学問分野を横断して勉強ができるというのは大きな魅力です。
まず1つ目、先端情報システムこれはわれわれがイメージしやすいコンピューターの勉強をしっかりやっている。
だからインターネット、ソフトウェアそれからユビキタス情報システムと書いてありますが、基本的にはこれはコンピューターの学校と思っていただいてかまいません。
ただし、コンピューターの勉強だけを本格的にやりたい人は理系に行ってください。
慶應なら理工学部です。
コンピューターを含んだ幅広く社会のことをやりたい、ちょっと文系もかじりたいという人にはSFCが向いています。
そして先端領域デザインの分野。
ここは、デザインという言葉を使う学部学科多いんですが、いわゆる本当の意味での芸術に近いデザインがちゃんとできるのはこの分野です。
アートに近いコンテンツデザイン、テクノロジーデザイン、ソーシャルデザインって書いてあるんですが、特に最近のコンピューターを使ったアート、CGとかアニメとか動画みたいなイメージで構いません。
コンピューターを使った芸術といったことを中心にある分野。
そして環境情報学部の環境という言葉が一番生きてくるのが3つ目の先端生命科学の分野で、ここはバイオテクノロジーです。
本格的な理工系の生物生命系の学科と同じかそれ以上と言われる先生方が揃っていて、バイオあと医科学こういったことをきっちりやっていますが、これも同じように理学部や工学部や農学部や医学部の生命生物系の学科とよく比較をしてください。
決してSFCがダメだということではありません。
でも理工系大学に優れたところもいっぱいあるので両方考えながらやっていくといいですね。
そして4つめが環境デザインの分野。これは一言でいうと建築です。
なんとSFCは大学院まで行くと建築の資格が取れるんですね。
さっきデザインとかコンピューターとかの話しがありましたけれども、こういったコンピューターとかデザインと医療とか環境問題ということを交えながら建築の勉強やデザインの勉強ができる。
文系理系を超えたという意味では割と本格的に理系の要素が入っている。
非常に面白い。
建築も勉強できるのがSFCである。
建築とバイオがしっかりあるって言うのはなかなか面白いですね
最後、人間環境科学の分野。
ここはちょっと医学よりの文系と言いますか、言語とか脳の話とか精神とか。
ここ実は、早稲田大学の人間科学部とよく似ているんですよ。
人間というものを勉強しよう、理解しようというときに従来は文学部なんですね。心理学とか。
ところがここに医学。
そう、医学と文学の間なんです。
これをやっているのが早稲田の人間科学部でとてもおもしろいんですが、それの慶應版ということですね。医学的、工学的な観点から人間の勉強をする。
このように非常に幅広い分野が5つそろっている。
もちろん何もかもができません。最終的には研究会というゼミのような組織に所属して
「一人の先生から1個の分野をじっくり学ぶ」というふうに最終的にはSFCの4年間の中でなっていく。
もちろんいくつも研究会は入れるんですけども、ただ初期の段階で幅広く勉強をできるというときに、実はこの大きな5つの塊があるよというのを理解をしていかないと、SFCが何でも勉強できるわけではなくて、全く触れられてない分野ってあるんですね。
例えば建築は勉強できるんですが、土木は勉強できません。
あるいは電気工学や機械工学はできない。
デザインは学べますが、ファインアートはないから彫刻とか勉強できないんですね。
幅広く何でも勉強できるといっても、それはあくまでも慶應義塾のSFCが用意してくれた分野にすぎない。正直なところ。
それを超える部分っていうのは大学が提供する以外の勉強を自分でやっていくんですね。
ただSFC生っていうのは、その幅広い学問分野の中で学問の領域を飛び越える力というのは大学でつきますから大学が提供してくれるもの以外の分野は自分で勝手に補うんです。
それでビジネスやベンチャーで成功する人が出始めているわけです。NPOとかそういう学部の領域を越えたい人は、非常にSFCが向いていると思います。
ただし、既存の文学や経済に価値がないかというとそうではなくて、一つの学問をしっかりやりたい人は慶應義塾の場合は、いわゆる日吉の学部ですね。
商学部、法学部、文学そういうふうに行ったほうが向いているタイプもいる。
SFC志望の人はじっくり幅広くやりたいのか、一つの分野をしっかりやっていきたいのかというところで慶應義塾のどの学部を志望するのかをよく考えてください。
頑張ってください。
ありがとうございました。
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