みなさん、こんにちは。
日本の大学全部行った男、山内太地です。
「歴史が好きだから歴史学科はやめろ」
という話をしたいと思います。
「やめろ」とは言いませんよ。入っていいですよ。
でも、実は、高校生の段階では、日本史、世界史というのは受験の科目としては、
皆さんものすごく重視して、一生懸命勉強するんですが、
歴史学科や史学科というのは、
大学の多彩な学問の中では、とても小さい領域なんですね、実は。
文学部の中に歴史学科がある。
歴史学部を持っているのは日本では京都の仏教を大学だけです。
多くの大学では、実は、社会科学系つまり文学ではなくて経済、経営、法律、社会、国際といった学部学科の方が大きいですよね。
どうしてそうなるかというと簡単で、そういう企業が多いからなんです。
歴史や文学や哲学を勉強する。もちろん素晴らしい。
でも、それをそのまま生かした職業ってあんまりないですよね。
正直学校の先生ぐらい。
歴史学科の人はだいたい図書館司書や学芸員も取りますが、これらの仕事に就く人は本当にほとんどいない。
求人が少ないんです。
歴史が好きだって言う人は高校生にはとても多いです。
でもそれはきっかけとしてはいいんだけど、
「歴史学科だ。大学は」
というのは、ちょっとこの考え改めてください。
きっかけは歴史なんだけど、入る大学の学部はもっと広く選んでください。
例えば、織田信長というのは、当然歴史では大きなキーワードの人物なんですが、
彼はなぜあれだけ天下統一に向けて活躍できたのかという時には、
実は重要なのは経済学なんですね。
自分の国を経営するためにお金儲けが上手かったから、
兵士を集めたり、武器を買ったり、貿易をしたりできる。
信長というのが好きになったきっかけではあるんだけど、あくまでもそれがきっかけで、学問分野としては経済学。
あるいは経営学。あるいは法律学って方向にも行ってもいいと思うんですよ。
経済学部には必ず経済史の先生がいます
。
これはどっちかというと経済学よりは皆さんの世界史とかに近いですね。
それこそ、ヨーロッパとかアメリカとか日本の戦国時代とかで、
どうして経済活動が回っていたのかというのは、
あなたが関心を持った歴史から深堀りしていくことができる。
平安時代だろうが奈良時代だろうが江戸時代だろうが、当時の武士たち、あるいは政治家、天皇がいろんな法律をつくりましたよね。
世界史でも古代ローマで法律を作ったり、ハンムラビ法典なんてある。
そう歴史=法律なんです。
実は、法学部に入って法制史。法律制度の歴史をやるというのもとても面白いんです。
ですから、皆さんが日本史や世界史が面白い、得意だ、興味があると思ったこと自体は素晴らしい。
でも、それを必ず文学部歴史学科だけにするのではなく、経済学部や法学部の方に関心をちょっと向かせて、受けたい学部は文学部だけでなく経済、経営、商、法学部なども検討してほしいんですね。
そうすると、その先にある将来皆さんの多くが働くであろう、いろんな企業、あるいは自治体などにおいて、
経済や法律の専門家というのは、文学部を出た人とは、また違う価値を持った活躍の場があるんです。
ですから、文学部で歴史をやるぞって、今、思っているいかもしれませんが、必ず経済、法律の方まで関心を広げてください。
経済史や法律の歴史も面白い。歴史が好きなこと自体はきっかけとしては素晴らしい。
でも、学部学科選びは、歴史学科に縛られず、幅広く選んでください。
ぜひ、いろいろ検討して欲しいと思います。
頑張ってください。
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