みなさん、こんにちは。
日本の大学全部行った男、山内太地です。
「物理学が好きなら物理学科はやめろ」
という話をしたいと思います。
「なんで」「物理好きなのに」
ちょっと落ち着いてください。
京都大学の工学部に物理工学科ってあるのを知っていますか。
物理学科じゃないんですね。
物理工学科。
これは何やっているかというと、東大など他の大学で言うところの実は機械工学科なんです。
高校の段階では皆さんは、工学を学んでいるという人は普通科高校にはいませんよね。
そうすると理系という場合、理学部の物理学科、化学科、数学科といったところに、まず皆さんの関心が向かってしまいます。しかも高校の先生も理学部や教育学部出身の人がいますが、工学部から教員になった人って、あんまり高校の先生にいらっしゃらないんですね。
そうすると、どうしてもそのままの名前の学科に皆さん入りたくなっちゃうんですよ。
でも産業界の動きは違うのです。
物理に興味があって、物理学科入りたいっていう人は、必ず工学部も考える。
そして京大の例で分かる通り、物理を生かした勉強ができる最も良い工学部の学科は、機械、
電気・電子、情報なんです。
これらは、理学部の物理学科を出た人と違って、率直に言うと、日本の名だたる大手メーカーに入れます。これは、機械、電気情報の企業で役に立つ専門の知識をちゃんと学んでいるから。
これは、物理学だけをやっていると言う人とは専門性が違うんですね。
どっちが良い悪いではありません。でも、理学部物理学科だけを選んでしまうことで将来の就職の選択の幅が狭くなっているんです。
くれぐれも物理がすごく得意だ、好きだ、物理学科へ行こうという人は、理学部物理学科はもちろん良いですが、
工学部の機械工学科や電気工学科も考えてください。また一部の大規模な大学には応用物理学科というのがあります。
この場合は扱っている学問領域が少し工学部寄り、あるいはメーカーで研究している実際の産業に生かせる分野に近いこともやっているんですね。
物理学科と応用物理学科がある場合に一見、応用物理学科ってとっつきにくいんですが、実際には、社会で活躍する場合、より広い可能性がありますので、応用物理学科も考えてください。
ただし、この理学部の物理学科や応用物理学科だけにこだわらず、必ず物理が好きなら工学部を考える。
工学部の学問領域、機械、電気、土木、建築、情報、バイオ系、たくさんあるんですが、
物理を勉強したことは必ず役に立ちます。
物理と化学。
いわゆる化け学が合体した、物理化学という学問分野もあるんですね。この分野の研究室もたくさんあります。
皆さんが、物理が好きだ、物理が得意だということ自体は素晴らしいことです。
それは、あくまでもスタートラインにすぎず、そこから学問領域は広い。
特に理学部物理学科だけではなくて、
工学部に皆さんの活躍の場はたくさん用意されています。
物理が好きだから物理学科という人は、必ず、工学部の各学科も志望校として検討をしてください。
頑張ってください。
ありがとうございました。
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