みなさん、こんにちは。
日本の大学全部行った男、山内太地です。
「出版社で編集者になりたい。どこの大学がいいか」
という話をしたいと思います。
ときどき、高校で講演すると、
「私、本を読むのが好きで出版編集に憧れています。どうしたらいいでしょう」
と言う方がいらっしゃいます。
はい。出版社にあなたが入れる可能性は限りなくゼロです。
なぜか。
全く本が売れないからです。
本は売れているじゃない。小説が映画になっているじゃない。漫画も売れているじゃない。
それはものすごく売れている本が本当に少しだけあって、大多数の本は売れてないのです。そして、皆さんスマホですよね。
出版業界というのは、きちんとネットで調べれば分かる通りものすごく景気が悪いです。
そして、皆さんがよく知っているような大手の出版社でも、新入社員はほとんど採りません。
中小の出版社であれば毎年は採りません。
ある東京の名門私立大学。ちょっと実名を出しませんけども、大手出版社の人が講演に来て、
皆さんの大学からは一人か0しか社員は採りません。
それぐらいなのです。
決してこれは出版社が皆さんに意地悪をしているわけではなく、
本当に本が売れないのです。
20年、30年前は違いました。
私は実は出版社に入って編集者でした。
しかも自分で言うのもなんですが、私が編集した文庫本で、なんと20万部売れたベストセラーがあります。
私は作家としても親書が7万2000部売れているので、作家と編集者の両方で結果出しています。
そんな私がもう出版業界は厳しいと思って、
コンサルティング業やユーチューバーになっている。
それはやっぱり私が若い時代の20代の頃にどんどん本が売れて、
当時はコンビニに本のコーナーがもっと大きく、ベストセラーとか文庫新書といった本をコンビニがおいてくれてよく売れました。
今は本当に厳しいです。
しかし、厳しいからあなたに「ダメだ」「諦めろ」と言っているわけではなくて、
あなたは「本が好きだ」「小説はよく読んでいる」あるいは「教科書みたいな参考書とか教科書などを出版社で作りたい」
でも、あなただけがそう思っていて、業界は冷え込んでいるということをちゃんと調べてください。
だからダメだって言っているわけではありません。
でも、ちょっと調べれば、いま売れている本のランキングとかを見れば気がつくはずです。
ほとんどの書店で売っている本やネットで売っている本というのは売れてない。
そして、売れてないと出版社は赤字になってしまいます。
そのため、出版社に入ってあなたが編集者になるというのは極めて厳しいです。
大学どこがいいかと言われたらまず選択の余地なく東京です。
東京に出版社のほとんどが集中しているので、地方は、京都大学や大阪のようなどんな名門大学に入っても東京の大学に比べて別に有利ではない。
よほどのものを持っていれば別です。
京都大学の人なんかはだいたい自分で小説書いちゃいます。
そういう人はいいのですが。
そのため、出版社に入るのだったら、私は選択の余地なく東京。地方の人もくるべき。
しかも東京でもいわゆる大手出版社に入りたいのであれば、シビアな話MARCHより上。
本当にそれぐらいでないと採りません。
東大、早稲田、慶應、頑張って上智、ICUぐらいの気持ち。
では、MARCHの人どうしたらいいの。
単なる○○大学でましたでは出版社が採ってくれないので、もう大学時代から付加価値を付けるしかありません、正直。電子出版が詳しかったり、あるいはもうそんなに出版が好きだったら、自分で高校生の頃から小説書いて応募して何か賞を取っちゃったり。
売れっ子になればいいのです。それで出版社を救ってください。
なんとなく大学の文学部を出て、なんとなく出版社入れて、そのなんか小説に出てくるような出版編集者になれるみたいのことはほぼ幻想です。
ダメだと言っていませんけど、なれるのはめちゃくちゃきつい。
それでも出版社入りたいという人は学生時代に付加価値を付ける。
単なる「○○高校を出ました」「○○大学でました」ではなくて、大学生のうちから
こんなことをやっている。芥川賞をとっているとか。
そういう何か付加価値をつけて出版社に入る。
そして、当然結果を出すぐらいの気持ちで取り組まないと、難しいです。
だからやめろとは言っていません。出版業界が厳しいのは事実ですが、あなたのやる気があるか分かりますから、あなたが出版社に入って、立て直して頂くのは、もちろん僕は大歓迎です。
頑張ってください。
ありがとうございました。
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