皆さん、こんにちは。
日本の大学全部行った男、山内太地(以下:山内)です。
山内:皆さん、スマホとかゲームとか好きだと思いますが、皆さんの興味のあるコンピューターとかゲームとかアニメといったようなサブカルチャーやデジタルというものに関心がある場合、どのような大学選びをしたらいいのだろうと悩んでいる人に向けた「どうやって大学選んだらいいのかな」という話を、本日は、産業能率大学情報マネジメント学部の川野邊誠先生(以下:川野邊先生)にお話を伺いしたいと思います。
山内:先生どうぞよろしくお願いします。
川野邊先生:どうもよろしくお願いします。
産業能率大学の川野邊です。
山内:先生はどういったことがご専門なのでしょうか。
川野邊先生:基本的には情報科学みたいなところがベースにあって、その情報技術をエンターテイメントに活用するとかそういった情報技術を使って新しい価値とかビジネスを創造するみたいなところを専門にしていますが、僕自身の専門は、本当は、
「人間はなぜ映像を見て感動するのか」とか、
「音楽聴いて感動するのか」ということの仕組みをきちんと解析してロボットとかコンピューターに搭載すると将来的にもっと人間にとって親しみやすいロボットやゴンピューターができるといいなみたいなことを研究しています。
山内:はい。
今、高校生のみなさんに流行っているアニメとか漫画とかゲームといったようなサブカルチャーですが、そういうことを大学で専門に学んで仕事にしようと言うとすごくハードルが高いと感じる人が多いです。そういうことに興味のある高校生が、どんな大学の学部学科を選んだら良いのか先生のご意見ありますでしょうか。
川野邊先生:確かにいろいろ高校に授業に行くと、そういったサブカルチャー的なところに興味を持っている高校生さん多い気はします。
同じように「進路を迷っています」みたいな相談も受けますが、よく言うのが2パターンあるかなというのは、あります。
ひとつは手を動かして作りたいという側。
そっち系は専門学校というのが一つの手ですが、今回は大学ということなので、そういった映画とかアニメとかゲームとか、もっと言うとCGとかサウンドクリエイターとか目指すような人たちが技術を身につけるような専門性を持っている大学や学部学科があるので、そういったところで技術を身に着けるというパターンが1つ。
もう一つは、今、実は日本のコンテンツ業界、エンターテインメント業界で問題になっているのは、プロデューサーが不足することです。
つまり、作画とかプログラムを組むとかというところは、海外でもそれを請け負う会社というのは、どんどん出てきている中で、日本のエンターテインメントのサブカルチャー的作品の強いところというのは、やっぱり優秀なプロデューサーがいたからです。
そういった人たちが順次、年齢を重ねていって、現役を引退した時に、
例えば、ゲームだと高校生の皆さん感じているかもしれないですけど、
新作のゲームは基本的にほとんど焼き直しです。
シリーズ系になっていたり、アニメとかの映画もやっぱり1回ヒットするとシリーズ続けていくという感じがあったり、本当のブランニューというのが「鬼滅の刃」とかその辺があったので、あの一気にブレイクしたのだと思いますが、そういった作品をどう売り込んでいくかというビジネスとして売り込んでいくかというところの部分というのが非常に今足りなくなってきている。
山内:うん。
川野邊先生:いわゆるプロデューサー、ディレクターという作品や制作とかを統括する側の
プロジェクトをマネジメントしていくみたいなところに行きたければ、そういった分野に進むというのがあります。
実は、その前者である技術を磨くというのはいっぱいあります。
ところが、その後者のプロデュースをしていくところは、今非常に人材も足りてないし、
それを育成する段階も大学の中に用意されているとか非常に少ないので、
難しいですが、今後そういったサブカルチャーの分野で活躍したければ、
後者の方を目指して行ったほうが僕はいいと思う。
山内:例えば、いろいろな作品を作りたいのであれば、美術学部とか芸術学部とかデザインとか芸術系の大学に行くという道がありますよね。
川野邊先生:はい、そうですね。
山内:もう一個が、その技術的なことを身に付けたければ、工学部とか情報学部でテクノロジーを学ぶという手があります。先生がおっしゃるプロデューサーとかディレクターというのは学問分野としては、どんな学部学科を選んだらいいのでしょうか。
川野邊先生:基本的にはやっぱりマネジメント系になりますので、
マーケティング分野とか企画とかがキーワードに上あがっている学部学科、もしくはコースみたいなところというのは一つ焦点になるかなと思います。
ただそうなってくると、ものすごく漠然としてしまって、マーケティング全体とか企画全体とかみたいなところをやっていくのですが、やっぱりそのコンテンツとかエンターテイメントを含めたサブカルチャー的なものを売っていくというのは、一般的な商品開発とちょっと違います。
なぜかと言うと一般的な商品開発というのは、まずマーケティングをきちんとした上で、何が求められているのかみたいなことをトレンド分析をして、売っていく。
外さない企画を立てるというニュアンスが強くなります。
山内:はい。
川野邊先生:エンターテインメントの基本というのは、僕自身が感じているのはこうくるのかという驚きと裏切りです。
意表をついて行って、人をびっくりさせて、驚きの先に楽しみとかがあるように感じるので、それら意外性みたいなものをプロデュースしていくときは、実は発想力が先だったりします。
発想力を先に立てて、その発想したことがどれぐらいの人にウケるか、もしくはお客さんとしてお金を払っていただけるかということをきちんと分析します。
だから、実は発想が先、後で市場調査としてのマーケティングをして売り出していくみたいなことがあるので、なかなかそういった所というのは、たぶんないのだと思います。
そして、ないからこそ、今、山内さんがおっしゃられたように、そういったサブカルチャー系的なところに進路を取ろうと思った時に迷いが出るという高校生が増えているのでしょう。
山内:はい。
あの正直なところ経営学部や商学部はもう山のようにあります。
でも、私から見てコンテンツビジネスとかデザインとかエンターテインメントが学べる事を標榜している経営とか商学部があんまりないので、入ると一般的な企業のマーケティングしかできない印象が強いです。
川野邊先生:まさしくそうです。
僕が所属している産業能率大学の情報マネジメント学部という学部ですが、そちらにコンテンツビジネスコースというのがもう10数年前からありまして、
各業界のプロ実戦で活躍されているプロデューサーの方を講師に招きつつ、今後のコンテンツ業界とかサブカルチャー業界を担っていくプロデューサーを育成するというところで、科目展開をしています。
山内:それは実際にはコンテンツビジネスのプロデューサーになれるのでしょうか。
川野邊先生:狭き門ではあるということは正直申し上げておきます。
ただ、ここで4年間しっかりと学んでいって、しかも在学中に外部の一線のプロデューサーと接点が設けられるので、そういったところにどんどん外に出て行って、自分のあのポートフォリオというか活躍の場を見出していった学生さんというのはコンテンツ業界、サブカルチャー業界、広告業界とかもどちらかと言うとクリエイティブな方向なので、そういったところに行ったり、あとは意外な所でブライダルコーディネーターだったり。
イベントというコンテンツなので、本来であれば一生に1回ぐらいのイベントであるものを一番素晴らしいイベントに仕立て上げるというところはプロデューサー的能力が必要なので、そういった方面に進む学生もいたりとかというところで、率としてものすごいを人数がコンテンツ業界に入っていますというような誇大な広告はしませんが、ちゃんと現実に勉強している子はそれなりにコンテンツ系の業界には進んでいます。
山内:なるほど。
なんとなくコンテンツとかアニメ、マンガ、ゲームに関心を持った場合に、まずは、芸術美術方面、それから工学方面ということが考えがちですが、文系の高校生の皆さんの場合は、コンテンツビジネスを学ぶ経営とか商学という方面もあるということです。
では、次は、先生からコースの内容等を詳しくぜひお伺いしたいと思います。
こちらの動画はこれで終了です。
皆さん、ありがとうございました。
川野邊先生:ありがとうございました。
いかがでしたでしょうか。多くの受験生が、大学受験をする際に様々なことで悩みを抱えています。
メガスタ高校生では、受験生の悩みをLINE、電話でもご相談いただけます。
一人で悩まずに、大学受験のプロにお気軽にご相談ください。