みなさん、こんにちは。
日本の大学全部行った男、山内太地です。
女子大から男女共学になった大学という話をしたいと思います。
最近、女子校や女子中・高校だったところが男女共学の中・高校になるという動きが盛んです。
少子化もあり、女子だけではなくて男子も入れ、幅広い人に入ってもらおうということで、
女子校から共学になるということが実は大学にもあります。
そこで、私が沢山見学してきた学校の中で、
女子大だったけど男子も入るようになった大学をいくつか紹介したいと思います。
まず、武蔵野女子大学です。
これは今の武蔵野大学です。
武蔵野大学は非常に規模が大きい総合大学なので、
もともと女子大だったということを知っている人も少なくなってきました。
もともとは文学部だけの仏教系の女子大で、規模も小さいし、派手なイメージもなく、
とても落ち着いた小さい学校でした。
ところが共学になって、あれよあれよと学部が増え、現在のような総合大学になりました。
ということで、女子大から共学になっただけではなく、
単科大学から総合大学になった最も発展した大学の1つです。
次、京都橘女子大学です。
男女共学化し、京都橘大学になりました。
ここも女子大の頃は文学部中心の小規模な学校でしたが、
武蔵野大学と同じように経済・経営・工・看護・教育と着々と学部が増え、
今では京都を代表する総合大学の一角になっています。
文京女子大学は文京学院大学になりました。
もともと女子大学で初めて経営学部ができて、
企業の経営者の娘さんが将来、跡継ぎになるために勉強にくるというイメージが強い女子大でした。
ただ、時代の流れの中で男女共学になり、さらには看護、医療系の学部も増え、
男女共学の総合大学になって、女子大だった頃よりはブランド力も上がった大学です。
また、もともと埼玉県の方で始まりましたが、
今では東大の隣にキャンパスがあり、都心の方が多くの学部が集まる中心のキャンパスになってきています。
鹿児島女子大学は、志學館大学になりました。
鹿児島女子大学という私立大学が鹿児島県の山の方にありましたが、男女共学になりました。
志學館大学の「學(がく)」という字は旧字体の方です。
ところがもう1校、至学館大学というのがあります。
これは、中京女子大学でした。
この中京女子大学・至学館大学はスポーツが非常に強い、体育学部が中心の学校です。
志學館大学と至学館大学、読み方はほとんど同じ名前ですが、
実際には“しがっかん”と“しがくかん”で違います。
同じような名前ですが、鹿児島と愛知県名古屋ということで間違える人はいないです。
この中京女子大学は体育の大学ということで、やはり男子も入れたいということでしたが、
既に中京大学があったので、名前を中京大学に変えることができませんでした。
これは鹿児島女子大も同じで、女子を取ったら鹿児島大学になってしまうからです。
では、中京女子大学がどのような名前にしようという時に、
当時ネットで話題になっていたのは、中京男女大学です。
真剣に検討されたという噂もありますが、実際には採用されませんでした。
さらに驚きなのは、ここは学校名が中京女子大学のまま男女共学化しました。
一年だけ学校名が女子大なのに、男子が入学できました。
実際に入った強者はいたようです。
女子大でも大学院だけは、男性も入れるというところは東京にも多いですが、
女子大と名乗って男子が正式に入れた大学は、ここくらいです。
ただ、この状態では男子が気の毒なので、至学館大学に名前が変わりました。
反対に、名前が全然変わらなかった学校があります。
愛知淑徳大学です。
ここは学校名に女子がついていないので、
男女共学になっても学校の名前が一切変わらなかったという変わり種です。
愛知淑徳大学は、名古屋で御三家と呼ばれる名門女子大学の一角で、
他の2つは金城学院と椙山女学園です。
名門女子大としてのブランドは非常に高かったにも関わらず、
男子を入れたというのは、賛否両論でした。
今は男子もたくさんいますが、ブランドの高い大学であり続けています。
次、高知女子大学は、高知県立大学になりました。
県立大学の場合、県民の税金を使っているのに女子しか入れないのはどうなの?
という議論にどうしてもなるので、男性も入れるようになりました。
広島女子大学は、県立広島大学になりました。
なぜか広島県立大学にはなりませんでした。
県立でやっている女子大は男子も入れて、共学化していくという流れがあり、全国的にも減りました。
最後、東北女子大学は柴田学園大学になりました。
ここは、新・旧どちらの名前も何県にあるのか分かりませんが、
青森県弘前市にあります。
でも、青森女子大学とは名乗らず、東北女子大学を名乗ってきました。
ここが男女共学になり、創立者の名字を使って柴田学園大学という名前になりました。
もともとここは家政学の伝統校で、青森県ではわりと知られた学校です。
また、教員採用試験に非常に強く、東京で学校の先生になる人も多いです。
このように女子大から男女共学になった大学の多くは、成功を収め、
受験生も増えてブランドが上がっていますが、
伝統的な女子大の多くは、女子校だから好きだという人が多いので、
なかなか男女共学にはならないと思います。
もともと女子大だからといって、男性が入ってから肩身が狭いということや、
社会で活躍できないということはありません。
どこも良い大学なので、これらの大学もご検討ください。
ありがとうございました。
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