みなさんこんにちは。
日本の大学全部行った男、山内太地です。
今日は鳥取大学の森川先生からお話をお伺いしたいと思います。
どうぞ先生よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
※以下森川先生青色表記
さて、医学部志望の受験生って、多いと思うんですが、とにかく医者になりたいという崇高な目標はわかるんですけども、
医学部って全国にたくさんありますよね。
しかも、国公立大学もあれば私立大学もあります。
ここで、森川先生に医学部を目指している受験生に、医学部の選び方って、どんなアドバイスされてますか。
そうですね、まずはやはりお金の問題ですね。現実的な話。
やはり私立大学に行くと、6年間で2000万円~2500万円、それくらいはかかりますよね。
国立大学だと、学費だけで6年間で約500万くらい。
もうそこは大きなアドバンテージ。
やっぱりそこは違うかなって思っていますので、ぜひ、勉強大変だけれども、
国立行こうねっていう話はしています。
私立大学の医学部はどうして2000万円くらいかかるのでしょう。
やはり実習の費用とか、いろいろ本当にお金がかかることもある。
国立はどの学部に行っても学費が一緒です。
そこが大きなメリットだと思います。
国立大学の学費は、医学部だろうが文学部だろうが、同じ価格なんですね。
そうですね。入学金は282,000円、授業料が一年間で535,800円というのが標準です。
もちろん、一部の大学で高いところもありますけど、
基本的には、50数百万円、4年生の学費だと250万くらいで、6年制だと400万越だと思います。
医学部と言うとすごく入試・受験が難しくて、
浪人しないと入れないみたいなイメージがあるんですが、実際どのようなものでしょう?
鳥取大学の場合ですと、現役生が3分の1から4割です。
やっぱりで現役生の方が少ない?
それはしょうがないかもしれない。やはり勉強量が大変です。
共通テストでもやはり80%切って入れる大学なかなかないので、
そこはきついかなと思うんですが、ただですね、推薦入試。これは現役しか受けられないというのもありますし、
あと地域枠。それをうまく使うと現役でも入学する可能性高いと思います。
浪人する人って何浪ぐらいしてます?
そうですね、だいたい二郎ぐらいまでが多いですね。
やはり1年だと、足りない部分を盛り返したりできると思いますけど、
2浪3浪になると、だんだんだれてきたりするんじゃないのかなと思いますので、
ですので、1浪2浪までかなとという風に個人的には思っています。
国立大学の医学部って、東大・京大にもありますけど、
その地方の鳥取大だから、何か受ける教育が物足りないとか、そういうことは別にないんですよね?
医学部っていうのはコアカリキュラム・コアプログラムっていうんですかね、
要は4年生の段階でオスキー(OSCE)っていうのがあって、そこがパスしないと5年生になれない。
5年生になれないと臨床、つまり患者さんを触ったり診たりすることができない。
プラス2年経つと、6年後は医師国家資格受けないといけません。
その時に大学によってカリキュラムが違うと、この大学だと国家資格に受からないよってなりますので、
基本的なカリキュラムというのは大体7割ぐらいは、どの大学に行っても一緒です。
私立大学でも一緒なんですね。
そうですね。やはり基本なところ、例えばここ試験でますよって必ず出るかどうかは置いといて、
この分野この分野や知っておかないと、当然お医者さん月に対応できませんので、
そういう決まったカリキュラムって、7割ぐらいありますので、それ以外が3割です。
ですので正直、どこ行っても一緒という風に私は説明してます。
でもその旧帝大とか、旧六医人の方が偉いみたいな価値観ってあると思うんですけど、
実際にはそういうのってあるもんなんですか。
学生の間はどうなんでしょうかね、そこまでは感じないと思います。
ただやはりお医者さんの世界、そんなにたくさんいるわけじゃないので、
やっぱり誰がどこ出たとか、そういうつながりという面ではあるのかもしれません。
ただですね、そういう旧帝大とか、そういうとこですと、
研究医になる人も多いと思うんですけれども、
地方国立だとほとんどがいわゆる臨床医、ですね。
鳥取大学ですと、100%って言い過ぎかもしれませんけど、大学院。
ドクターの方に行く人はかなり稀で、やはり皆さん6年で卒業して、
医師国家資格とると、社員研修に2年間研修行って、
後期研修行ってそれで、地方か都会か分かりませんが、自分のやりたい診療とか、そちらの方をやってく、
つまり臨床医、本当に患者さんを診るお医者さんになるというのが、
地方の国立は多いのかなという感じがしています。
鳥取大学の医学部を出ると、鳥取でお医者さんになるんですか?
いやそれは違いますね。鳥取県枠なのに。
はい、そうなんです。
でも鳥取で働くわけですよね。
そうですね。最初の9年間以上働くと。
そうすると奨学金は返されなくていいですし、地域医療を学べると。
例えば、鳥取県以外の東北ですとか、同じような状況であれば、
鳥取で学んだことが、また自分の故郷で活かせる。そういう面もあると思います。
鳥取大学の医学部の場合は、やっぱり全国から学生集まってる感じですか。
鳥取県民どれくらいですか。
鳥取県が先程お伝えした、地域枠がありますので大体25%から30%くらいです。
が、地元?
はい。後は要は近いところからが多い。
鳥取県隣接している、兵庫県、岡山、ちょっと離れてますけど、大阪もいますし、広島。
中国近畿地区が8割近く占めているかもしれません、ただ東京からとか愛知県とか都市部から来られてる方もいらっしゃいます。
勉強が大変なイメージがあるんですけど、ストレートに6年で出られますか。
そうですね、年によって厳しい年もあるようですけども、8割以上は出てると思います。
じゃあそのコアカリキュラム7割がどこの大学も同じということは、
医学部選びっていうのは、どこの大学っていうか、どこ入っても医者になるための教育ってだいたい同じなんですね。
そうですね、そう思っていただくと良いと思います。
あとは、じゃあなんで選ぶかとなった時に、そこで6年間学ぶわけですよね。
そこの環境です。もちろん都会がいい人は、都会にいけばいいんでしょうけども、
鳥取のように、海もあり、山もあり、もちろん、勉強大変かもしれませんが、
そういうリフレッシュができたりだとか、そういう6年間住むっていうことを考えたときに、
勉強以外のことも、見ておいた方がいいと思います。
この動画を見ているですね受験生の皆さん、
鳥取大学の医学部だから鳥取にあるのか。違うんですね。米子にあるんですよね。
そうですね。
これは4年間米子なんですか?
6年間ずっと米子です。
6年間ずっと米子?
はいそうです。
鳥取市じゃないんですよ。鳥取から100キロ離れてますよね。
そうですね。あの電車というか、汽車ですね。JRで一時間ちょっとかかります。
米子どんな街ですか。住みやすいですか。
山陰地方は、雪が多いイメージであるかも知れませんが、米子の方は少ないですね。
もちろん、長靴が必要な日が、年に数日あるかもしれませんけど、
あの海岸沿いにあるのですぐ溶けちゃいます。
なのでそんなに大変じゃないと思いますし、
あと鳥取市は100キロ近く離れてますけれど、
隣は島根県。松江市が30キロ、40キロですので、そういう都会もありますし、
大山という山があって、スキーができますし、スノボもできます。
海もあるので、海水浴とかいろんなアクティビティを楽しめると思います。
あとは、最近NHKで日本の城のナンバーワンに選ばれた米子城は、
その大学のそのすぐ近く目の前にあります。
どうしても、聞かなきゃいけないことがあって、
医学部に生命科学科あるでしょ。鳥取大って。
あれ超謎なんですよ。
バイオテクノロジーとかをやりたい人の場合、工学部の応用化学科か農学部に行くのか、
その医学部の生命科学科は、あれは何が目玉なんですか。
そうですね、目玉なのかどうなのかわかりませんが、
逆に言うと生命科学科では何も資格が取れません。
看護師とか、臨床検査技師とか、放射線技師、もちろんお医者さんにもなれません。
なんの資格も取れないんです。
医学部なのに?
はい。ですが、授業は医学科の先生も入っています。
いわゆる基礎の授業。例えば体の仕組みだとか学んでいたりします。
4年生になると、工学部・理学部と一緒で卒業研究していきます。
その時には、やっぱり人の体のことを勉強しますので、病気のメカニズムであったりとか、
治療法だとか、体の仕組みとか。そういうのがわかるようになっています。
例えば、癌がどうしてできるのってわかれば、癌の治療薬ですとか、元々癌にならないようにするとか。
iPS細胞も鳥取大学で研究しているんですが、再生、人がどうやって生まれていくか。
そういうのを解明すると、再生医療につながるとか。
遺伝治療とか、そういうふうに人の体に関することを学べる。
生命科学といっても、動物とか植物ではなく、人の命に関わるところ学べる。
それが医学部の中にある。それが面白いところです。
人間の生命科学なんですね。
そうです。ほとんどの方が大学院に進まれます。90%ぐらい進まれます。
その後にどういうとこ就職してるかっていうのが一番気になるかも知れません。
気になりますね。
実は、製薬会社が半分近くです。
へー!
さっきも言ったように、身体の仕組みが分かります。
で、病気の原因がわかれば、治療法ができる。という風に、薬の方に。薬学部志望の人に、僕は工学部の応用化学とかふったりしてるんですけど、
ああそれよりは、こっちの生命科学の方が面白いと思います。
じゃあ、より良いと。なるほど。
農学部だと、植物とか動物の生命科学のほうにいくわけですね。
そうですね。やっぱりどうしても植物寄りになります。
そうしますと、医学入りたいって最初はみんな夢持ってるんだけど、
ぶっちゃけ医学も難しいから諦めていくじゃないですか。そういう時の選択肢としても、
一つ大きいですね。生命科学科って。
そうですね、お医者さんは、一人の人の命を助けるんですけど、
生命科学科いって、製薬系の会社に入れば、何十万の人の命を助けたり、病気の予防ができたり、
そういう風に考えてもらうと、同じ医療系だと。
なので医学部にあるっていうのは、私はあまり違和感ないです。
他の大学にはあまりないんですけど。
鳥取大と九州大にしかないんで、知らない方が多いんですよ。
そうですね、なかなかやっぱりわかっていただけないので、
さっきの、就職の話とか研究の話とかしていくと納得される方とか、
あと医学部ってなんとなく漠然と考えている、
例えば、高校1年生だとよくわかんないから医学部って思っているかも知れません。
こういう話をすると、実は私はこういう研究がやりたかったんですでいった方には、マッチする学科だとおもっています。
もう一個、医学部に保健学科ありますよね。これは何になれるんですか。
これは看護学専攻と、臨床検査技師の資格がとれる、検査技術科学専攻
看護学専攻は、看護師と保健師、これは国立だと両方取れるんですけど、
鳥取大学では助産師も取れます。
え、4年間の在学中に取れるんですか。
そうです。
これは凄いですね。大変ですけどね。
少ないですからね、今どんどん大学院の方に移していますので。
あと専攻科にいかなければとれなかったりしますよね。
4年で助産師が取れる、それは凄いです。
過去五年間、ずっと誰も助産師の試験、落ちてません。
誰も落ちてない、
実は人数制限があって、10名までなんですよ。最大。
でも、10人も作ってるんですね。すごいですね。
正直なところ、なかなかなり手がいないっていうか、
なりたいのか、それともセレクトがあるので3年になる段階で、
勉強できる子じゃないと、3つの試験(看護師・保健師・助産師)を受からないといけないので、大変なので。
助産師、保健師、看護師と。
1週間で3つ受ける、本当に大変だと思います。
一週間で3つ受ける、助産師って大学の学部でてから、専攻科や大学院というパターン多いですよね。
そうですね、今は勉強量が多いですが、鳥取大学は取れるようにしてて、毎年7.8人助産師になっています。
これはちょっとあんまり受験生知らない情報なんじゃないかと。僕も初めて知りました、この2つは。
生命科学科と保健学科、濃ゆいですね。
なかなか面白い鳥取大学です。
では最後に、鳥取大学医学部の良いところ一言PRをお願いします。
自然にあふれた、しかも学べるところが目の前が病院がある。
つまり、病院とセットになっているそれが地方国立、特に鳥取大学のいいところだと思います。
ぜひ、鳥取大学にお越しください。
はい、医学部を目指してる皆さん。
全国のどこの医学部に行っても、7割は同じ教育なんだから、せっかくなので、鳥取大学の医学部を目指しましょう。
森川先生今日はありがとうございました。
ありがとうございました。
いかがでしたでしょうか。多くの受験生が、大学受験をする際に様々なことで悩みを抱えています。
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