プロ家庭教師が解説!勉強の効率を上げる、上手なノートの取り方
毎日のようにつきあい、大切なことを書き込んでいる「ノート」。
それでもノートの取り方について、あまり気にしたことがないという人も多いのではないでしょうか。
ノートをまとめ、見直しながら、私たちは学んだことを頭のなかで「整理」+「再現して定着させる」という、大切な2大要素をくり返しています。
日々の学習のなか、ノートのまとめ上手になるだけで、勉強の効率はぐっと上がります。
つぎのポイントを参考にして、ぜひ自分に合ったノート術を身につけてください。
家庭教師が教える!ノートのコツ①3~4色を使ってわかりやすく、シンプルに
基本カラーは、黒・赤・青の3色程度とし、色を使いすぎないようにしましょう。
色を使いすぎてしまうと、反対になにが重要なのかわかりにくくなって逆効果になります。
シンプルな色使いにし、色の役割を決めます。
「重要なことは赤」「つぎに重要なことは青」というように、カラールールをつくりましょう。
先生が黒板にチョークで書くときにも、大事な部分は赤や黄色のチョークをつかって目立たせているはずです。
それをノートに写すときにも色を活用し、重要なところから目に飛びこんでくるようにまとめましょう。
教科によっては、もっと色分けをしたほうがわかりやすい場合もあると思います。
その際は、4色目かマーカーを利用する程度にしましょう。
授業中、あるいは復習中にわからない所が出てきたら、赤ペンで囲みか印をつけ、あとで気づくようにしておきます。
※赤ペンの代わりに、オレンジペンを使用するのもおすすめです。
そうすれば文字を赤シートで消すことができ、自分なりの問題集に早変わりします。
試験前のチェックに使いやすいので、社会や理科など暗記の多い科目で便利です。
家庭教師が教えるノートのコツ②同じ構成でまとめる
つねに冒頭部分に見出しをつくり、日づけ・テーマ(授業内容)・教科書のページを書くようにします。
ノートの端側3~5㎝くらいのところを折りまげて後をつけたり、ラインを引いたりして、各ページにメモ書きスペースをつくることもおすすめです。
たとえば「先生が試験に出ると言った」「ここは間違えたから、あとで見直しが必要!」など、大切なことを補足しておけば役立ちます。
また、なるべくコンパクトに1テーマを1ページにまとめましょう。
量が多い場合は、見開き2ページでひとつに、さらに量が多く3ページが必要な場合は右側のページを空け、新しいテーマがつねに左ページから始まるようにすれば、使いやすいノートになります。
家庭教師が教えるノートのコツ③余白をつくる
ノートを綺麗にまとめようと思うと、ついついびっしりと詰めて使いがちです。
しかし、それが使いにくいノートになってしまう原因です。
余白をつくることで、あとからメモを加えることができますし、先生が強調したポイントも書きこめます。
行間は詰めすぎず、ブロックごとに1~2行はスペースをつくるようにすると、さらに見やすくなります。
問題が2問つづくような場合は、数行空けたほうがいいでしょう。
間違えてしまったときに正しい答えを書くスペースが確保でき、間違えた理由やその問題を解くための注意ポイントを記入することもできます。
また英語の訳をつけたり、付箋メモを貼ったりすることにも利用できます。
家庭教師が教えるノートのコツ④視覚化して理解しやすくする
表・図・イラスト・記号などをつかうと、理解が深まります。
日ごろからグラフや図を書きながら問題を解き、箇条書きでメモすることを習慣にしながら、ノートをまとめるようにしましょう。
ただし、必要以上に図やイラストに凝ると、手間や時間がかかってしまうので注意が必要です。
たとえば、世界地図などの複雑なものは縮小コピーを利用し、ノートに貼りつけるなどして時間を短縮させましょう。
家庭教師が教えるノートのコツ⑤自分の間違いを消さない
計算や漢字、つづりのミスを残しておくのが嫌で、すぐに消してしまう人が多いようです。
そのまま残し、消さないようにしましょう。
さらに、間違えた原因やポイントに気づいたらメモしておきます。
どこが苦手でミスしやすいのかは、一人ひとり異なります。
それらを残しておき、見直すことで、自分自身の傾向を知ることができます。
つぎからのミスを防ぐことができるので、テスト前のチェックに役立ちます。
プロ家庭教師直伝!科目別ノートのまとめ方
家庭教師が教える数学のノート術
問題と解答を分けて書く
ページの中央あたりにラインを引いて、左側に問題を、右側に解答を書くようにしてみましょう。
もしも答えを間違えたとしても、問題と答えが混ざらないので、解き直すときに便利です。
また、答えを紙で隠せば、簡単に復習ができます。
計算過程は写すよりも、理解する
スピーディーに進行しやすい数学の授業は、先生が黒板に書いた計算をなにも考えずにひたすら写し、考え方は理解していないということが起こりがち。
そのような場合は、授業中の黒板をすべて書き写す必要はありません。
ノートには問題と結果、そして解法の考え方を書きましょう。
過程が必要なら、ポイントだけをメモするようにします。
計算部分は、自分自身で計算することが重要です。
あとで必ず、最後の結果になることを確認しましょう。
無地のノートを使う
図やグラフを書きやすく、罫線を気にかけないで大きめに書くことができますし、分数の筆記にも便利です。
また、頻繁に使う「=」のように、おなじ文字・記号が幾度も出てくる場合は、列を揃えるようにするとすっきり見やすくなります。
家庭教師が教える国語のノート術
縦書きに慣れる
最近は横書きを採用したテストを見かけることがありますが、基本的には、国語の入試試験は縦書きです。
ふだんの生活のほとんどが横書きですし、ほかの科目のノートももちろん横に書くので、縦書きへの抵抗をなくすためにも、国語ノートは縦書きにしましょう。
正しい漢字を使う
板書をノートに書き写すときに、漢字の一部や送りを間違えたり、面倒に感じてひらがなを使ったりしないようにしましょう。
語彙力を身につけ、誤字脱字をふせぐためにも、漢字を正しく書き写すように心がけてください。
文の間隔を大きく取る
教科書の文章をノートに書きだす機会は多いと思います。
その際、文と文の行間を大きめに開けるようにすると、後から記述したり、ラインを引いたりするときに便利です。
とくに古典や漢文では、ノートに原文をそのまま書きこむ機会が多いものです。
ノートの下部分を数㎝ほどメモ欄として使うこともおすすめです。
家庭教師が教える英語のノート術
英文と訳はセットにする
日本語訳は、英文の横ではなく、下か上に書くようにすると便利です。
さっと紙で隠しながら訳したり、英文を書いたりできます。
その際、わからない単語を何回も辞書で調べていては時間がかかり、ストップ状態になりやすいので、英文と訳を上下セットにしておき、1文ごとにすぐに答えがわかるようにするのです。
また長文の際は、わからなかった単語のリストをつくりましょう。
読みやすいアルファベットを書く
初歩的な話のようですが、間違えられやすいような癖字では、テストで減点される可能性がでてきます。 また、自分も間違えて覚えやすくなります。 とくにhとn、aとoなどはわかりにくい人が意外に多いです。 だれが読んでも間違えないようなアルファベットが書けるように、ふだんのノートから心がけるようにしましょう。
家庭教師が教える理科のノート術
図やイラストを入れ、理解を深める
理科の授業では多くの固有名詞が登場し、それらをただ丸暗記するのは大変です。
できるだけ見やすく図やイラストを使い、その中に固有名詞を書きこんでイメージしやすくしながら記憶しましょう。
たとえば植物の各部分の名称は、イラストをプラスすると覚えやすくなります。
ただし、必要以上に図やイラストに凝ると、時間を無駄にします。
コピーを利用し、ノートに貼っても良いでしょう。
実験の内容をノートに書くときは、基本の手順と結果をノートの中心に大きく書き、まわりに各ステップでのメモを書けば、テスト前に見直すときに実験内容を思い出しやすくなります。
家庭教師が教える社会のノート術
地図や図を入れ、理解を深める
理科同様、社会では図やイラスト、地図を入れることで理解が深まります。
世界地図などの複雑な図は、コピーしてノートに貼りつけましょう
とくに歴史は、時系列的に史実を書きこむだけではなく、地図を利用することで、どこでなにが起こったのか理解しやすくなります。
縦のラインを入れて、わかりやすく並べる
左側に縦線を入れ、左に年号、右に出来事をならべて書くとわかりやすくなります。
また、右側にさらにラインを入れ、出来事や人物の補足メモを書きこむスペースをつくることもおすすめです。