全国には82校の医学部があります。
医学部を志望するあなたは、
「どのように志望校を決めるのか?」
「志望校は何を基準に決めるべきなのか?」
という疑問・悩みを抱えているのではないでしょうか。
この志望校決めの問題を解決するために、このページでは医学部の志望校の決め方についてお話しします。
このページを読んで、あなたの志望校を決めましょう。
国公立医学部か私立医学部か
まず、医学部は国公立と私立の大きく2つに分けることができます。
それぞれの特徴を上げると、
■国公立はセンター試験(5教科7~8科目)と個別試験の総合点から合否を判断し、基礎の応用を重視するタイプで、高い学力を資質が求められます。
■私立は各学校独自の特徴・傾向があり、基礎より深い内容が問われます。ですが、しっかりと志望校を絞り対策をすれば、合格の可能性を高めることができます。
またカリキュラムの点では、国公立は昔から研究医の人材養成に力を入れており、大学院が充実し、医学科4年生修了後に大学院に進むコースを導入しています。
一方、私立の医学部は臨床医養成に力を入れており、医師国家試験合格率を上げるための対策をしている医学部もあります。
それぞれの特徴を把握したうえで、国公立の医学部を目指すか、私立医学部を目指すかを決めましょう。
1.国公立:センター試験の得点率から志望校を決める
国公立の医学部は、センター試験の合格者から第2次試験に参加する受験生を選抜します。
そして第2次試験の得点も含めた総合点から合否を判断するシステムです。
そのため、まずはセンター試験で高得点を取らなければなりません。
センター試験の得点率が90%以上あれば、もっともレベルの高い東大の理科三類と京大の医学部医学科を目指すことが可能です。
残りの旧七帝大(東北大・九州大・北大・大阪大・名古屋大)でも同様の学力が必要とされます。
また、地方の難関医学部であっても85%以上の得点が必要となり、東大の理科一類や理科二類と同等の学習をしなければいけません。
このように、国公立の医学部を目指すには、どの大学にしろ高い学力が必要です。
マークシート方式のセンター試験では、難問奇問は出ない反面、問題数と計算量は非常に多く、全科目・全単元・全分野の幅広い基礎力が問われます。
苦手科目・単元が多いほど合格の可能性は厳しくなるでしょう。
2.私立:配点が自分に有利かを考えながら志望校を決める
私立医学部の場合は、入試問題に傾向があります。
分かりやすいのが科目ごとの配点です。
配点の比率を変えることによって、理科を重視する大学や英語を重視する大学があります。
理科を重視する医学部は、東京医科大学を筆頭に、慶應医学部などの難関医学部が多いです。
また、順天堂大学では配点以外にも、英語資格・検定試験の成績を利用できる入学試験方式が用意されています。
3.私立:あなたの得意分野で志望校を決める
先ほどの話に続きますが、私立医学部はあなたの得意分野で勝負することが重要です。
たとえば、理科の3科目から1科目を選択する入試方式を利用することで、理科の苦手をカバーすることができます。
東海大学・近畿大学では、どちらも物理・化学・生物から1科目を選択できるため、あなたの得意分野で勝負しましょう。
数学に自信がない、特に数ⅢCが不得意分野であれば、帝京大学・近畿大学を視野に入れましょう。
帝京大・近畿大の入試では、数学は数ⅠA・数ⅡBだけから出題され、勉強量が比較的軽くなります。
また、英語が必修科目以外、物理・化学・生物・数学・国語の5科目から2科目を選択できる医学部もあります。
あなたの得意科目は何か、苦手科目をカバーできる医学部はないかを考えて志望校を決めていきましょう。
4.地域で志望校を決める
近年、医師不足の問題が深刻化しています。
そのため地方の医学部では、年々定員を増加している状況です。
しかしその一方、首都圏の医学部は変わらず激戦区。
数多くの医学部が存在するため、同時に複数の医学部を受験しやすく、10校以上の医学部を受けることも多々あります。
現在全国82校の医学部の中、
北海道・東北地域では10校(国公立8校・私立2校)
関東・甲信越地域では26校(国公立8校・私立18校)
中部地域では12校(国公立9校・私立3校)
近畿地域では13校(国公立9校・私立4校)
中国・四国地域では10校(国公立9校・私立1校)
九州・沖縄地域では11校(国公立8校・私立3校)
の医学部があります。
首都圏はその他の地域の2倍以上の医学部が存在します。
地元に近い医学部を優先的に受けたいですね。
医学部は出身校の関連病院に勤務する学生が多いことからも、住んでいる地域を意識して志望校を決めましょう。
医学部受験 志望校の決め方のまとめ
国公立の医学部は、どの医学部を目指すにしろセンター試験での得点率の壁が大きく立ちはだかります。
対して私立医学部は、あなたの得意科目・不得意科目によって受けるべき医学部が変わります。
そのため、必ず志望校の出題科目や出題傾向を把握しましょう。
あなたが合格しやすい医学部がきっと見つかるはずです。