私大医学部を志望する場合、多くの方が一般入試で合格を目指そうと考えるのではないでしょうか。
大学受験において推薦入試やAO入試の利用が珍しくなくなった昨今、医学部もその例外ではありません。
受験機会を増やすため、推薦入試やAO入試といった選択肢も検討する方法もあります。
今回は、推薦入試やAO入試の枠による私大医学部受験についてご説明します。
推薦制度の詳細や倍率など、受験対策において重要ながらあまり知られていない情報も、この機会に知っておきましょう。
私大医学部の推薦入試・AO入試とは?
私大医学部の推薦入試
私大医学部の推薦入試は、主に以下3つの形式で行われています。
1.指定校推薦
大学で指定された高校の生徒のみが出願できる推薦枠です。
2.公募制推薦
一般推薦とも呼ばれ、誰でも条件さえ満たせば出願することができます。
ただし、高校での評定など条件がかなり厳しく、難易度は高めといえるでしょう。
具体的には、評定の平均値が4.3以上(5段階の場合)などとする大学が多数です。
3.地域枠推薦
特定の地域限定の出願枠を設けた推薦制度で、最近増えている推薦入試です。
卒業後数年は大学が指定する医療機関や、大学周辺の病院勤務が義務づけられるなど、卒業後のことにも多くの条件があります。
なお私大医学部の場合は、推薦入試といっても学科試験が課されている大学がほとんどです。
ただし、一般入試では試験科目が英・数・理科の3教科(理科は2科目)となることが多い反面、推薦入試では「英・数・理科1科目」など、科目数が少ない大学も多い点が特徴。
なかには「英数のみ」「適性試験のみ」という大学もあります。
私大医学部のAO入試
AO入試は「自己推薦」に近い形の入試制度で、学力に限らず「学ぶ姿勢・意欲」や「独自性・個性」などを考慮して選考が行われます。
また、医学部の場合は基礎学力も重視される傾向にあります。
高校の評定平均が「4.3~5」であることなど、AO入試の受験資格として高水準の条件を課している大学も多数です。
試験内容は、面接・小論文に加えて学科試験(センター試験利用も多い)が課されるケースがほとんどです。
また、自己推薦書や調査書などを事前に提出し、その内容も含めて選考を行います。
AO入試の特徴として、一般入試や推薦入試と異なり、大学ごとに入試傾向がはっきりとしているということが挙げられます。
AO入試を成功させるには、「志望大学が求める学生像」を十分に把握して対策できるかが鍵になります。
推薦入試・AO入試は一般入試より受かりやすい?
一般的には「推薦入試・AO入試は一般入試よりも楽」といわれます。
ただし、医学部受験に限ってはそうとは言い切れないのが実情。
医学部では推薦・OA入試においてもほとんどの大学で学科試験が課され、出願条件も厳しくなっています。
私大医学部の場合、推薦・AO入試は出願者数自体が少ない傾向にあるため、基本的に一般入試より倍率は低めです。
例えば一般入試では50倍ほどの倍率の大学でも、推薦入試は4~12倍といったケースがあります。
とはいっても、それだけで試験が楽になるわけではなく、難易度が下がるわけでもありません。
油断せずしっかりと対策する必要がある点は、一般入試とほぼ変わりないかそれ以上と考えてよいでしょう。
医学部の推薦入試・AO入試対策
私大医学部の推薦・AO入試では、科目ごとの学力のほか、面接や小論文の結果も重視されます。
学科だけでなく面接や小論文にも、大学ごとの出題傾向があります。
このため、できるだけ早く傾向を把握することが合格に近づくポイントです。
志望校を定めて受験対策を始めるなら、早期から取り組むに越したことはありません。
また、高校の評定平均を出願条件とする大学がほとんどです。
日頃の学校での成績も疎かにできません。
このように、私大医学部の推薦・AO入試対策には「志望校の入試傾向を知る」ことと並行して、日頃の成績を上位に保つことも重要です。
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おわりに
今回は、私大医学部の推薦・AO入試の制度や傾向、入試対策についてご紹介しました。
推薦・AO入試で特に求められるのは基礎学力に加え、志望校が「ぜひ来てほしい」と考える学生像にマッチすることです。
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